Dear John〜書き出しだけで内容が分かってしまう手紙

Dear John〜書き出しだけで内容が分かってしまう手紙

John (ジョン)という名前は英語の世界ではよく見る。日本語で言えば太郎のようなものだろう。と、言うところだったが、実は私は”太郎”さんに出会ったことがない。それはさておき、ジョンは英語の社会では未だによくある名前なのだ。 私の知り合いの中で ザッとみても、5人はすぐに出てくる。

Dear John Letter

先日、仕事中に同室の同僚が、何か書きながらクスクスと笑っていた。何がおかしいのか聞くと、I’m writing “Dear John letter” と言い、これを聞いてた別の同僚も笑っていた。彼女は Johnという名前の患者に、メモを書いていただけなのに何がおかしかったのか。残念ながらまた私だけついていけてなかった。

どうやら聞くところによると、Dear John letter と言うのは遠距離恋人に書く別れの手紙の事らしかった。うちに帰ってから語源を調べてみた。

第二次世界大戦の頃、アメリカの女性たちは戦地で戦う旦那や恋人に手紙を書いていた。 もちろん携帯電話やEmailなんて無かったからだ。 ところで、アメリカで John と言う名前は1880年から1923年の間、一年も逃すことなく、最も多い男の子の名前であった。43年間連続人気第一位だったのだから、アメリカ軍の中では、第二次世界大戦中は右を向いても左を向いてもJohn だらけ状態だっただろう。

さて、愛しの相手 Johnに手紙を書く場合、愛しさを強調するために”Dear Johnny” とか”My Dearest John”とかで書き始める。ところが、長い間遠距離が続き、帰ってくるかこないか分からない相手を待っているより、他に近場で相手を見つけてしまう女性も少なくなく、別れの手紙を戦地のJohn に送ることになった。しかしその頃にはもう、愛しさはあまり無く、さっさとお別れの旨を告げることが目的なので、必要最低限の”Dear John” で手紙が始まるのだ。

応用編

他にも使い方はあるらしい。例えば求人に応募したにも関わらず残念ながら仕事がもらえなかった場合、雇用主から応募者に書くのが Dear John Letter と呼ばれたりする。また、反対に退職届のことをDear John Letter と言ったりもするらしい。しかし、今回、私も初めて使い方を知ったぐらいだから、あまり良く使われる表現ではないのかも知れない。でも、アメリカでは良く使われるのだろうか。今度アメリカ人に出会う機会があればぜひ聞いてみよう。

何にしても、これを知ってしまってからは John相手に手紙(メモ)を書くというのはやりづらい気がする。ここはやはりEmail で対応することにしよう。