ラグビーと医学

ラグビーと医学

日本はさぞラグビーワールドカップで盛り上がっているだろう。かく言う私も有料でライブ中継を見ながら、日本チームの応援をひっそりとしている。

さて、あまり、スポーツとかエンターテイメントには触れないこのブログだが、今回は私の中で、ある日本のラグビー選手と、もの凄いニュージーランドの人物が重なったので、少し紹介したい。

福岡選手

日本のラグビー選手と言うのは、俊足で有名な福岡選手だ。こちらのニュースでは Jet-heeled Japan wing と呼ばれている。この表現で、私は鉄腕アトムが頭に浮かんだ。私はそれほどラグビーに詳しくはないが、とにかく出て来て欲しい時に、どこからかものすごいスピードで出てくるのが福岡選手、と言う印象をうけた。もちろん、彼の活躍は一目瞭然で、どこのニュースにでも載っている。

この福岡選手が来年でラグビーを引退し、医師を目指すと言う話ももちろん有名だ。 医者は色白でひょろひょろしているイメージをもたれる方もいると思うが、医療現場では、体力とチームワークはもの凄く重要なのだ。 福岡選手はラグビーをここまで極めている時点で、すでに強靭な心身をもち、チームワークに長けていることが証明されているのだから、素晴らしい医師になる素質が充分にあると思われる。

David Kirk

20年ほど前、たまたま手に取った雑誌に、なんだか私の気を引くタイトルの記事が載っていた。David Kirk 氏の記事だった。そのタイトルは良く覚えてはいないが、頭脳でもスポーツでも頂点に立った男、と言う感じだったと思う。彼は医学、政治、経済の学士を取得し、ニュージーランドのラグビーチーム、オールブラックスがワールドカップで優勝した時のキャプテンを務めたというのだ。

当時の私の英語の読解力は乏しかったが、夢中で記事を読んで、”こんなすごい人がこの世に存在するんだ”と感動した覚えがある。ここまでできる人の事を知ると、もとから持って生まれた才能に差があるのかと、多少へこんだ気持ちもあった。しかし、当時の私は、日本を出ただけで、また、海外で働き始めただけで、人生に満足し始めていたので、いくらでも上は目指せることを知り、この記事は怠慢になりつつあった私のやる気を奮い立たせてくれた。

Kirk 氏は、1960年にニュージーランドの首都ウェリントンで生まれた。オタゴ大学医学部在学中にオールブラックスに入団。ラグビーの試合でツアーに出ることも多く、ストレートに行けば6年で卒業できるところを6年半かかった。(たったのプラス半年?!)卒業後オークランドの病院で勤務しながらラグビーを続け、1987年のラグビーワールドカップでオールブラックスが優勝した当時はキャプテンを務めていた。医者として働きながら、オールブラックスのメンバーを続けられているところですでに神業だ

その後、オックスフォード大学で哲学、政治、経済を学び2年で卒業。ロンドンで大手コンサルティング会社McKinsey & Companyに勤めた後、ニュージーランドに帰国している。そして、当時のニュージーランド首相 Jim Bolgerの役員補佐、政策顧問を務める。

彼の輝かしい功績はまだまだ続くのだが、彼はビジネス界で成功を収めただけでなく、ラグビーを通して経験したリーダーシップやチャリティーのあり方、重要性などを若い世代に説いている。そして、もうお気づきだろうが、彼は医学からはとっくの昔に去っていた。また、20年前の記事に戻るが、確か彼も医学を続けるのか政治、経済をとるのか悩んだらしい。しかし、結局多くの人数に影響を与えられる政治、経済を選んだ。と言うのが私の貧英語力での解釈だった。

がんばれ日本チーム

Kirk 氏の話で長くなってしまったが、 このワールドカップで、日本チーム はすでに歴史に残るラグビーを見せてくれている。ラグビーコメンテイターの中では、決勝は日本対ニュージーランド、といううわさも流れている。

ちなみに、文頭の写真は、昨夜のニュージーランド対アイルランド戦を観戦している親父たちである。この写真と同じ場所で、今夜の対南アフリカ戦、手に汗を握って、日本チームを応援する。

そして福岡選手には、将来医師としても是非活躍していただきたい。