コロナ対策~マスクと手袋の使用について

コロナ対策~マスクと手袋の使用について

今回はよく話題にされているマスクと手袋の使用についてです。

前回と同じように、このページは私個人が医療従事者としてリサーチした結果、ナースとしての個人の意見、それと現実的な問題などをを総合して書いていますので、ご了承ください。

このページに出てくる英語

一応英語のブログでもあるので、3つほど英単語をご紹介します。

PPE -Personal Protective Equipment、 Donning – PPEをつける一連の動作、Doffing – PPEを外す一連の動作

PPEはマスク、ガウン、手袋、ヘアキャップ、靴カバー、などですね。現在世界的なPPE不足が懸念されています。コロナ発祥の中国が今、たくさんPPEと人工呼吸器を他国に売り出しています。複雑な心境ですね。どのPPEが必要か、Donning とDoffing のテクニックは、感染症の種類、感染経路などで異なってきます。余談ですが、今までのナース経験で最も厳密にしたDonning ,Doffing はエボラ対策の時でした。結局患者は来ませんでした。(ホッ)

感染が最も広がりやすいのは、Doffing の時です。きちんとした指導とトレーニングは必要です。

コロナ対策でのマスクの使用

さて、マスクです。世界的に見て、アジア人はコロナが流行る前からよくマスクを着けていましたが、それ以外の人種はほとんどマスクはつけていませんでした。今はそんなことありませんが、アジア以外の国でマスクを着けていると、おかしな人に見られてしまうことが多かったです。アジア人は何であんなにマスクをつけたがるのか、と聞かれることも多かったです。

今回も、中国でコロナが出始めた頃、アジア諸国がマスクの必要性を他国に訴えていたにも関わらず、本当に悲惨な状態になるまでマスクの使用を国民に勧めなかった国が多かったように思えます。さて、ではマスクにはどういった効果があるのでしょうか。

もう一度感染経路に戻ります。このページも参考にしてください。https://snm467.com/2020/04/09/post-488/

コロナはウィルスの飛沫による感染で、空気感染ではありません。したがって、感染者の唾液などが飛んでくる距離に近づかなければうつらない事になります。飛んできても、それを自分の粘膜に入れなければ、洗い落とせます。

私が今いるところでは、まずマスクをつけるのは、コロナ感染の可能性のある患者です。彼らにつばを飛ばされまくっては困りますから、咳をしている、発熱がある、のどに痛みがあるなどの症状がある方には必ずつけてもらいます。これは医療用でよく見る形、長方形のマスクですね。つけ方は、鼻のところの針金を鼻の形に沿うように曲げていただいて、鼻から顎まですっぽりと覆っていただきます。

医療者がマスクをつけるときですが、これはコロナをうつされないためです。感染者に接するわけですから、患者にマスクを着けてもらっていてもウィルスを付けられる可能性は高いです。また、検査をするときはのどや鼻の奥に検査用の綿棒を入れるわけですから、患者にマスクをとってもらう必要があります。ですから、医療者のマスクは、アヒル型で顔にしっかりと密着したもの, N95と呼ばれているものです。

ただし、どちらのマスクも長時間使用するのは難しいです。呼気に含まれる水分、唾液や汗などでマスク自体が濡れてくると、深いですし、フィルター効果も下がります。ICUなどで高度な治療を長時間する場合は、フィルター付きなどのマスクを使われているところもあります。毒ガス用のマスクみたいなやつです。

病院内でのマスクの数は限られています。一般的に、マスク着用の有無は個人の自由です。自分は絶対うつりたくないから、なんと言われようとマスクをつける。と言う人も多いです。個人のマスクならどうぞつけていただいて結構ですが、病院のマスクをガンガン持っていかれると、ちょっとまて。と言いたくなります。患者に直接かかわるスタッフの分がなくなる可能性があるので、そのあたりは考慮していただきたいです。

人口密度が低い場所なら、人との距離を開けることも可能でしょうから、マスクは必要ありません。しかし、都会にいるとどこに行っても人はいるし、電車やバスなど、人が密集してしまうところも多いと思います。どうしてもそういう状況が避けられないなら、やはり予防的なマスクの着用は必要でしょう。

ただ、慣れていない人がマスクをつけるリスクを訴える医師もいます。つけて安心してしまって、手洗いがおろそかになったり、人との距離を不必要に縮めてしまったりすることが懸念されています。また、きっちりマスクで鼻と口を覆っていない、マスクを触りまくる、そして、その手でいろんなところを触る、などをするため、マスクをしている意味が全くない。このようなケースはどこでも良く見ます。どちらが清潔、不潔か分かりますよね。コロナは口や鼻から入ってくるんです。マスクを着用するなら、自分のマスクを使用、洗えないものなら使い捨てにする、鼻と口をしっかり覆えるものにする、装着したら取るまでマスクは触らない。と言うことを心掛けていただきたいです。

マスクを取る際は、まず手を洗い、ゴムを外し、ソロっとごみ箱、もしくは消毒用のバケツなどに入れてください。マスクは上から下へとってください。頭の上からとらないように。マスクについたウィルスがとるときに落ちて口や鼻から入るのを防ぐためです。マスクを取った後は、また手を洗ってください。感染が発生しやすいのは、Doffing の時が一番多いのです。

そんなの無理、と言う人が多いと思います。でも、感染の理屈を考えればマスクをつけなくても、人との間に距離をおいて手洗いをしっかりしていれば、うつりませんよね。だから、外出や、集団で集まるようなイベントは控えるようにと言われているのです。

ちなみにうちには、友人が作ってくれた布マスクがあります。家族の誰かがコロナにかかったら、ウィルスを家中に撒き散らさないように着けてもらうためです。布なので、使用後は洗剤と熱湯で洗おうと思ってます。

手袋の使用

では、手袋についてです。手袋はどこでするか。まあ、病院で働くときは、コロナでなくても患者に触るときは基本、手袋をして、その前後手を洗います。

病院外で手袋をつけるのにはどんな効果があるのでしょうか。とりあえず、使いたい人は使ってもらっても一向にかまわないのですが、マスクと同じように、一旦つけたらどこを触るのか考えて使ってください。手袋をつけたからといって安心して、その辺触って、自分の顔も触ったら全く意味がありません。

スーパーなどで手袋をしている人たちは、手袋の内側、つまり自分の手がきれいで、外が汚いと思ってしているのだと思います。その場合、その手袋をした手で携帯電話を触ったり、顔や髪を触ったりすると、これもまったく意味がないですよね。手袋の外が汚いというのであれば、その手袋を取るまで自分の顔や素手で触るものには触れないことが必須です。

手袋を取る際は、手袋についているかもしれないウィルスが飛び散らないように、ごみ箱や消毒用のバケツの上で、そろっと裏返してとってください。そのあとは手洗いを忘れないように。繰り返しますが、コロナは傷とかが無い限り手から体には入りませんから、手袋をしていなくてもきちんと手洗いすれば、洗い落とせます。

私が家で手袋するのは、洗剤とかで手が荒れないようにするため、もしくは、素手で触りたくないものを触るときですね。ただ、手あれでひび割れとかがある人は、お出かけのときに手袋をしてもいいと思います。その際は、どこを触るのかちゃんと考えてください。

これも言うのは簡単ですが、すんなりとはできません。医療者でも、トレーニング受けなくちゃできませんよ。私も新人ナースの時に、先輩にむちゃくちゃ怒られてました。(泣)

いろいろ考えることはありますが、みんなで助け合って頑張って、乗り切っていきましょう。