コロナ感染者の対応その2~(医療者用)

コロナ感染者の対応その2~(医療者用)

前回に続き、コロナウィルス感染者のケアをするにあたって、具体的にほかのケアと異なる点を書き出してみました。

引き続き、私たちの病院でのマニュアルを簡潔和訳したもので、医療者用になりますのでご容赦ください。CPRについては、前回の記事を参照してください。

コロナ感染者のCPR

アセスメント

救急外来のトリアージや、簡単なアセスメントをする場合の検温は体温、呼吸数、脈拍、SpO2のみです。血圧は治療の緊急性に不可欠なデーターでは無い上に、カフの消毒に時間がかかるので実用的では無いからです。それ以外の検温用物品は、拭けばすぐにほかの患者に使えますので。

もちろん、患者の部屋に血圧計があれば、どんどん測ってください。個人の聴診器を使う事は禁止されているので、呼吸音を聞くことはしませんが、部屋に備え付けのものがあれば、聴診もありです。

チームナーシング

2-3人のナースでチームを組み、患者のケアに当たります。これは多数のスタッフの出入りを避けるためです。勤務の始めにチームメンバーで誰が何をするかを決めます。1人が部屋に入り患者のケアに当たり、もう1人は外回り的な役割をします。いちど入室したら、できる限りの業務をこなし、入退室を頻繁に行わないようにします。

感染部屋と外で物の出し入れをしない

聴診器、体温計、ペン、紙などを出し入れしません。バイタルサインは外回りのナースに口頭で伝えます。部屋の中と外でのコミュニケーションが難しくなるので、(マスクをつけているしドアが閉まっているから)中と外で話をするときは、患者の電話を使ったり、供え着けの電話をスピーカーにしたり、トランシーバーを使ったりします。ドアがガラスだと、紙に書いて伝えることもできます。

レントゲンを撮るとき

医師とレントゲン技師の間で、レントゲンの必要性を考慮し、本当に必要な患者のみレントゲンをとります。コロナ感染者でも軽症の方は、レントゲン室と連絡を取り合い、レントゲン室が準備が出来次第、速やかに決められた経路を通って移動します。患者にはマスクを必ずしてもらうのと、エスコートのナースはフルでPPE(Personal Protective Equipment)を着用します。(帽子、マスク、バイザー、ガウン、手袋)。重症患者はベットサイドでのレントゲンになり、ナースとレントゲン技師はフルPPE着用です。

CTに行くとき

CTに移動の場合は、患者は基本ベットで移動します。患者にはマスクをつけてもらいます。ベットを押すスタッフは、清潔PPEを着用後、入室しベット柵を拭いて、患者に新しいシーツをかけます。これは、患者の寝具の表面についているを思われるウィルスが移動中に飛沫するのをできる限り防ぐためです。そしてCT室に移動します。CT室が受け入れ準備ができていることを必ず確認してください。清潔なフルPPE着用のナースもエスコートしますが、患者には近づかないようにします。カルテなどの書類はビニール袋に入れて、エスコートナースが持ちます。

CT室に入り、患者に自分で移動してもらうように促します。もし、無理な場合はフルPPE のスタッフが介助します。CT施行中は、患者に接触したスタッフは一グループにまとまって、CT室の外で待機します。CTが終われば、もとの部屋に戻ります。そのまま患者のケアに入らないスタッフは、PPEを取ります。

気管挿管された患者の移動

他の移動時と同じでエスコートするスタッフは清潔なフルPPEを着用します。患者が部屋から出る前に、行く先の準備ができているかどうかと移動経路の確認をしてください。書類はビニール袋に入れ、部屋を出る直前に、清潔なシーツを患者にかけます。他の準備としては

  • 患者の枕元に鉗子を置いておく。これは呼吸器が外れたときに挿管チューブをクランプするためです。もちろんこれは呼吸器にまたつなぐまでの短期間だけで、ウィルスの飛沫予防のためです。
  • 挿管チューブのカフ漏れがないようにカフ圧を確認する。リークがあればウィルスが外に出ます。
  • 移動中に患者が起きないよう、鎮静、筋弛緩剤をしっかり投与しておく。

などに気をつけてください。